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令和6年能登半島地震

RSY令和6年能登半島地震への対応(第11報)

みなさま

RSY事務局です。RSYは1月3日から切れ目なくボランティアカーを運行していますが、自由参加枠でも多くの個人・団体の方々が石川県穴水町に駆けつけて下さっています。その中で、先日埼玉からお父さんと活動に参加された高校3年生の加藤正太郎さんが、活動を終えて感想を寄せて下さいましたのでご紹介致します。

加藤さんの手記を読んで、これからできる「ボラまち亭」が、年齢、性別、被災者・ボランティアという立場を飛び越え、人々が交わり、お互いの感性や行動力が躊躇なく発揮される場となってくれたらと想いを新たにしました。


 

能登震災ボランティアから受けたこと
加藤正太郎

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ボランティアさん(左)と共に宿泊拠点にて

ゴールデンウィーク前、「石川に災害ボランティアに行こうと思っているけど来る?」と父に言われました。私は自主的に行動できない人間なので、お試し気分でこの話に乗ってみることにしました。最初はそんな軽い気持ちでした。
前日、父が工具や飲料・寝具といった準備を行っていました。父は阪神淡路大震災や東海豪雨のときもボランティア活動をしていたので準備なども早く、そんな姿を見ていると自分にもようやくボランティアに行くという実感が出てきて緊張しました。
車で埼玉から石川県の穴水までをパーキングエリアでの休憩を含めて八時間。現地に近づくにつれて路面が荒れ始め、屋根にブルーシートが被さっている建物が増えていきました。穴水の街中を始めてみた時に今回の地震の規模をありありと感じました。

町全体で傾いているところがないほどに歪み、電柱は斜めに、一階部分が潰れてしまっている建物、補強してもなおガタガタな路面。想像以上でした。午後に現地に着いたので活動は翌日からという事に。初日に泊まらしてもらったところは今では水は使えるのですが少し前まではまだ水が出なかったらしく、他の一部地域では今でも断水状態だったりするというので、震災から5ヶ月経っても水がない生活はにわかには信じられませんでした。
5/3活動一日目、ボランティアの拠点「プルート」というところで説明を受けました。いくつかの仕事で分けられており初日は「棚班」になりました。この班は、仮設住宅にお住いの人へ棚を作るという班で、仮設住宅の暮らしを棚で少しでも楽にしつつ、取り付けている最中に仮設住宅生活での不便な点や困っていることを聞いてかつ、すこし話し相手になることで住人の方とコミュニケーションをとります。震災後5ヶ月ということもあって瓦礫撤去などの肉体作業もあるにはあるのですが、被災者の精神面でのケアがメインでの活動となっていました。

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そのとき私は仮設住宅にお住まいの方と話す、聞き取りを担当しました。普段、人と喋るのが苦手なだけあって自分から話題を振ることが難しくあまりいい話し相手になれませんでした。とても友好的に会話してくれる方が多かったですが、中には煩わしそうにする方もいました。どちらにせよ仮設暮らしはストレスになっているのだと感じました。
5/4二日目は初日とは別の仮設住宅での住宅訪問をしました。これは新規で入居した方にボランティアからの支援品をプレゼントしつつ、正常に電気ガス水道が使えるかの確認や、LEDリモコンの壁ホルダーを設置するお手伝いなどです。二日目のこの内容もまた初日同様人と接する関係で、強面の人だったらどうしようと内心震え上がりながら行いました。しかし、ボランティアに対してとても好意的に接してくれる人がいてそのときに大きな達成感が得られました。

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5/5三日目、この日は由比ヶ丘という場所にある陸上競技場を整理し施設をボランティア団体が利用できるようにする前段階ということで、陸上競技場の備品の片付けを行いました。物運びだったのでこの仕事なら自分でも役立てると意気込んで活動しました。トラックに備品を置く際、運搬系のプロの人がその場を指示してくださったのですがその人の物を積む速さ、いかに効率的に積めるかの判断力などがずば抜けていて次から次へと来る備品をパパっと片付けていました。圧巻のプロ技でした。
これらの活動を通して様々なことを学び、その日その日で多種多様な内容の経験を積むことが出来ました。ボランティアは瓦礫撤去だけではなく精神面のサポートも行っていること、仮設住宅で暮らすうえでの不便な点は実際に暮らしていかないと分からず、些細なことでもストレスが溜まる。例えば高齢者用に仮設住宅には手すりが常設してあるがその手すりが必要ない人もいる、お風呂に鏡が無い、間取りが決まってしまっているため家具を置くと廊下が狭くなってしまうなど多数ありました。

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ボランティア向けに炊き出しをしてくださる団体の方もいて、支援の支援までありました。周りの車を見ると、名古屋ナンバーや練馬に埼玉県警の関東勢、山口に岩手、那覇までありました。日本総出で向き合っているのだと実感しました。今回その中の一員になれてとても良かったなと思いますし、たくさんの動ける大人を見て自分もこんな風に自分優先ではなく人のために動ける大人になりたいなと思えました。

 

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